発達障がいのある我が子の将来を考えると、不安でいっぱいになることありませんか？「働く」という選択肢がどれほど難しく感じられるか…私も同じ気持ちでした。
そんな悩みを抱えていた私たち家族が出会ったのが就労継続支援B型サービス。最初は半信半疑だった私たちですが、子どもの笑顔が少しずつ増えていくのを見て、この選択は間違っていなかったと実感しています。
このブログでは、障がいのあるお子さんの「働く」を支える就労継続支援B型の実際の体験談をお伝えします。選び方のポイントから、利用して1年経った今の変化まで、同じ悩みを持つご家族の参考になれば嬉しいです。
私たちが出会った株式会社Preferlinkの「7色の虹」では、一人ひとりの個性を大切にしながら、それぞれのペースで成長できる環境づくりが徹底されていました。その体験をもとに、就労B型がどのように子どもたちの人生を豊かにするのか、リアルな視点でお伝えしていきます。
障がいのある方の「働く」という夢を実現する場所として、就労継続支援B型事業所が注目されています。私の甥も知的障がいを持っていますが、高校卒業後に地元の就労継続支援B型事業所「ワークハピネス」に通い始めてから、驚くほど成長しました。
彼は以前、人前で話すことが苦手で、集中力も続かず家族は将来を心配していました。しかし、ワークハピネスでのパン製造の仕事を通じて、徐々に変化が現れたのです。最初は基本的な生地こねから始まり、今では店頭で商品を並べる作業まで担当。「自分の作ったパンが売れた」という成功体験が自信につながり、今では事業所の仲間と冗談を言い合うほど社交性も身につきました。
就労継続支援B型の魅力は、無理なく働ける環境設計にあります。ワークハピネスでは、一人ひとりの障がい特性に合わせた作業内容と休憩時間の調整、視覚的に分かりやすい作業手順書の用意など、きめ細かなサポートが行われています。また、工賃も作業量や内容に応じて支払われるため、「働く喜び」を実感できる仕組みになっているのです。
特に印象的だったのは、季節の行事やレクリエーションも充実していること。クリスマス会では甥が作ったクッキーが好評で、その笑顔は家族全員の宝物になりました。就労だけでなく、生活面での自立支援も行われており、金銭管理や公共交通機関の利用方法なども学べます。
支援者からは「できないことに焦点を当てるのではなく、できることを伸ばす支援を心がけています」という言葉をいただきました。この姿勢が利用者の可能性を広げ、社会参加への自信を育んでいるのだと実感しています。
就労継続支援B型は単なる「働く場所」ではなく、障がいのある方が自分らしく生きるための第一歩を踏み出せる場所です。甥の成長を見て、障がいがあっても「働く喜び」を通じて人は輝けると確信しています。もし障がいのあるお子さんの将来に不安を感じているなら、一度見学してみることをおすすめします。そこには新たな可能性が広がっているかもしれません。
障がいのある方の就労を支援する就労継続支援B型。お子さんの将来を考えるとき、「本当にうちの子に合っているのか」と迷う保護者の方も多いでしょう。実際に利用を決める前に、確認しておくべきポイントを5つご紹介します。
1. 作業内容の多様性をチェックする
事業所によって提供される作業は大きく異なります。軽作業中心の施設、農業に特化した施設、アート制作がメインの施設など様々です。例えば東京都内の「ハートフル工房」では、お菓子作りから手芸まで10種類以上の作業を用意し、利用者が自分の得意を見つけられる環境を整えています。お子さんの興味や特性に合った作業があるかを必ず確認しましょう。
2. スタッフの専門性と配置人数
支援の質を左右する重要な要素です。職員一人あたりの利用者数や、専門資格を持ったスタッフの有無を確認しましょう。特に発達障がいや精神障がいがある方には、専門知識を持つスタッフの存在が大きな安心につながります。見学時には積極的にスタッフとの会話を持ち、対応の様子を観察することをおすすめします。
3. 工賃の仕組みを理解する
全国の就労継続支援B型の平均工賃は月額約16,000円ですが、事業所によって大きく異なります。工賃の算出方法や支払いシステム、工賃向上への取り組みについて詳しく聞いておきましょう。高い工賃だけが選択基準ではありませんが、将来の経済的自立を考えるうえでは重要な情報です。
4. 通所のしやすさと環境
毎日通う場所だからこそ、立地や交通アクセスは重要です。送迎サービスの有無、最寄り駅からの距離、バリアフリー対応なども確認しておくべきポイントです。また、施設内の雰囲気や清潔さ、休憩スペースの充実度なども実際に見学して確かめましょう。
5. 将来へのビジョンと支援体制
就労継続支援B型は「ゴール」ではなく「スタート」と考えるべきです。一般就労への移行支援や、生活面でのサポート体制、関連機関との連携状況なども重要な選択基準となります。大阪府の「ステップアップ工房」では、年間5名以上が一般企業への就労を実現しており、卒業後のフォロー体制も整っています。
実際の選択にあたっては、複数の事業所を見学比較することをおすすめします。また、体験利用ができる施設も多いので、お子さん自身の感想も大切にしましょう。形式的な情報だけでなく、実際の雰囲気や人間関係も重要な判断材料となります。
適切な就労継続支援B型事業所との出会いは、お子さんの可能性を広げるきっかけとなります。焦らず慎重に、そして前向きに選んでいきましょう。
息子が就労継続支援B型事業所を利用し始めてから早くも1年が経ちました。この1年間で息子の表情や行動に大きな変化が現れ、家族として喜びを感じる瞬間が増えています。
最も目に見える変化は「自信」です。以前は外出を嫌がり、人と関わることに消極的だった息子が、今では「今日の作業で褒められた」「自分の作った商品が売れた」と嬉しそうに話すようになりました。事業所での役割や責任が彼の自己肯定感を高め、毎日の生活に目的を与えているのです。
金銭管理の面でも成長が見られます。工賃をもらうことで「お金」の価値を実感し、「これを買うために頑張る」という目標設定ができるようになりました。最初は全額使ってしまっていましたが、少しずつ貯金する習慣も身についてきています。
人間関係の広がりも大きな変化です。同世代の利用者や支援員との関わりを通じて、コミュニケーション能力が向上しました。以前は家族以外との会話が難しかった息子が、今では冗談を言ったり、相手の気持ちを察したりする場面が増えています。「友達ができた」という言葉は、親として何よりも嬉しいものでした。
生活リズムも安定しました。決まった時間に起き、身支度を整え、事業所に通う習慣が身につくことで、休日の過ごし方も充実してきています。朝のダラダラとした時間が減り、自分から「今日は何をしようか」と考えるようになりました。
何より驚いたのは、将来について自分なりに考え始めたことです。「いつか一般就労してみたい」「一人暮らしがしたい」という言葉を聞いたときは、正直驚きました。以前は将来の話をすると不安がっていた息子が、自分の可能性を少しずつ信じられるようになったのです。
福祉的就労の場ではありますが、「働く」という経験が息子にもたらした変化は想像以上でした。もちろん、すべてが順調というわけではありません。調子の悪い日もあれば、人間関係でつまずくこともあります。しかし、そういった経験を乗り越えることも、彼の成長につながっていると感じています。
地域の就労支援センターや相談支援専門員のサポートも大きな支えとなりました。定期的な面談で息子の特性に合った支援方法を考えてくれたり、家族としての悩みに耳を傾けてくれたりすることで、私たち自身も前向きに考えられるようになりました。
息子の笑顔が増えた最大の理由は、「居場所」と「役割」を見つけられたからだと思います。就労継続支援B型という選択肢が、彼の人生を豊かにする一歩になったことを実感しています。
わが家の息子は、幼い頃から「周りと少し違う」と感じることが多くありました。小学校高学年で発達障がいと診断され、中学・高校と進むにつれて社会との関わり方に悩む日々が続きました。学校卒業後の進路に不安を抱えていた時、地域の相談支援専門員から就労継続支援B型事業所を紹介されたのです。
最初は「福祉的就労」という言葉に抵抗感がありました。「普通に働けない」というレッテルを貼られるようで、親として複雑な思いがありました。しかし、実際に見学してみると、その考えは大きく変わったのです。
息子が通い始めたのは、地元の「ワークスマイル」という事業所。ここでは主に農作業と軽作業を行っています。毎朝8時に起き、9時半には事業所に到着する生活リズムが定着しました。最初は緊張していた息子も、少しずつ表情が和らぎ、「今日はレタスの苗を植えたよ」「収穫したトマトが直売所で売れたんだ」と、嬉しそうに話すようになりました。
特に印象的だったのは、息子が初めて工賃を受け取った日のことです。わずかな金額でしたが、自分の力で稼いだお金に大きな誇りを感じている様子が伝わってきました。「これで家族にプレゼントを買いたい」と言った時、思わず涙が出ました。
就労B型の魅力は、単なる「働く場」ではないということです。息子の場合、感覚過敏があり、音や光の刺激に敏感に反応します。一般就労では対応が難しいこの特性も、就労B型では理解され、必要に応じてクールダウンする時間や場所が確保されています。
また、同じような悩みを持つ仲間との出会いも息子にとって大きな支えになりました。自分だけが苦しんでいるわけではないと知り、少しずつ自己肯定感を取り戻しています。スタッフの方々も、一人ひとりの特性を理解し、その人に合った作業や環境を提案してくれます。
もちろん、課題がないわけではありません。工賃の低さや、「いつまでここにいるのか」という将来への不安は常にあります。しかし、それ以上に息子が毎日笑顔で帰ってくることの価値は計り知れません。
就労B型は「終着点」ではなく「スタート地点」なのかもしれません。息子は今、パソコンスキルを磨くプログラムに挑戦しています。「いつか事務の仕事をしてみたい」と、新たな目標も生まれました。
障がいがあっても、その人らしく生きる場所がある。そんな当たり前のことが、実は社会ではまだまだ実現できていないのが現実です。就労B型との出会いは、息子だけでなく、家族全体の価値観を変えるきっかけとなりました。「普通」とは何か、「働く」とは何か、深く考えさせられる日々が続いています。
息子が障害を持っていると診断された時、未来への不安で眠れない夜が続きました。「この子の将来はどうなるのだろう」という思いは、障害のあるお子さんを持つ親なら誰もが抱える感情ではないでしょうか。
私たち家族が就労継続支援B型との出会いで人生が変わったのは、長男が20歳になったときでした。それまでは進路について悩み続け、様々な情報を集めては不安を募らせるばかり。しかし、適切な施設と出会えたことで、家族全員の気持ちが「不安」から「希望」へと変わっていったのです。
実際に施設を選ぶ際に重要なポイントは、まず「スタッフの対応」です。NPO法人ライフサポートはばたきでは、初回見学時から息子の特性を理解しようとする姿勢が感じられました。質問にも丁寧に答えてくれ、息子自身も緊張しながらも前向きな印象を持ったようです。
次に「作業内容の多様性」も重要です。一つの作業だけでなく、軽作業、清掃、パソコン業務など複数の選択肢があることで、利用者の適性や気分に合わせた働き方ができます。社会福祉法人むつみ福祉会のB型事業所では、季節の商品作りなど創造性を活かせる作業も用意されていて、息子の隠れた才能を発見するきっかけになりました。
「通所のしやすさ」も見落としがちな要素です。いくら良い施設でも、通うのが困難では続きません。送迎サービスの有無や公共交通機関からのアクセス、施設内のバリアフリー対応なども確認しておくべきでしょう。
また「工賃の透明性」も大切です。あるB型事業所では月平均2万円程度と聞いていたものの、実際は能力によって大きく差があることが後からわかり、息子のモチベーション低下につながってしまいました。事前に工賃の算定方法や平均だけでなく分布も確認しておくと良いでしょう。
最後に「将来を見据えたサポート」があるかどうか。就労継続支援A型や一般就労への移行実績、生活面でのサポート体制なども重要な判断材料になります。特定非営利活動法人ワークスペース・ゆめでは、定期的な面談を通じて一人ひとりの成長に合わせたステップアップを提案してくれます。
実際に我が家では複数の施設を見学し、息子と一緒に話し合いながら決めました。最初は不安そうだった息子の表情が、徐々に自信に満ちていく姿を見て、家族全員が救われる思いでした。
「うちの子にはムリかも」と諦めずに、ぜひ一度見学に行ってみてください。専門家の意見も大切ですが、最終的には本人の気持ちと家族の直感を信じることが、希望への第一歩になるはずです。就労継続支援B型との出会いは、障害のある方だけでなく、家族全体の人生を豊かに変える可能性を秘めています。
